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トーチウッド、OZ、ブラシス、スパルタカスなどの海外ドラマを中心に感想(という名のツッコミ)を書いています。

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コサキンこと関根勉と小堺一機のギャグで一躍有名になってしまったゲイムービーの「ケレル」ですが、中身は勿論ギャグではありません。今CSで見てる「ROOTS」にケレル役ブラッド・デイビスが出ていると聞き、なつかしくなってまた見ることにしました。(あらすじ・解説は昔サイトに書いたものを転用&修正。)

Qurelle.jpg
Querelle(Brad Davis) 1982年 西独・仏合作

-あらすじ-
駆逐艦「復讐号」がブレストの港に入港した。
ケレル(ブラッド・デイビス)は若く美しい水兵。上官のセブロン(フランコ・ネロ)はケレルの姿を眺め、想いをカセットテープに録音している。港の売春宿ラ・フェリアでは、リジアヌ(ジャンヌ・モロー)が情夫のロベール(ハンノ・ペッシュル)を占っていた。「あなたにそっくりの弟が訪ねてくる。」 程なくしてケレルはラ・フェリアに現れ、ロベールと殴り合って互いの存在を確かめ合った。
ブレストではラ・フェリアの主人ノノと警官のマリオが闇の世界を牛耳っていた。ノノは宿の女を買いたいという客にダイスを振らせ、客が負ければその尻を犯すという性癖の持ち主だ。ケレルはロベールの紹介でノノと会い、麻薬の取引を約束する。密輸は簡単に成功し、ケレルは仲間のヴィックを口封じのために殺害した。まもなくして水夫の遺体は発見された。
段々と悪の道に染まっていくケレル。ノノとマリオのもつ悪徳の雰囲気にも惹かれていき、ダイスでわざと負けてノノに犯されることを望んだ。尻を犯されることに悦びを感じたケレルは、マリオにも犯されることを望む。リジアヌがケレルを望むが、ケレルは彼女を相手にしなかった。ノノからケレルと寝たことを聞かさせたロベールは、ケレルを外へ連れ出し殴り合いを始める。リジアヌはベッドの鏡に映ったロベールの姿にケレルを感じ取り、彼とケレルの裂かれようの無い深い絆を知らされる。
店の常連客のジル(ハンノ・ペッシュルの二役)は、ポーレットという少女とその美しい兄のローガーとの間を行き来している。ある日ジルは、仲間から男と寝たことを罵られ、酒場で再会したときに酔った勢いで殺してしまう。ジルは逃げ出し、町の片隅へと姿を隠した。
ローガーはジルの手助けにとロベールに会うように薦める。そのことをどこからか聞きつけたケレルはジルに会いに行く。水夫殺しの濡れ衣を彼に着せようというのだ。薄弱したジルの精神に付け入るように、ケレルは言葉巧みに語り掛けていった。
新聞にはジルが仲間を殺したことが大きく報道され、いよいよジルは追い詰められていった。すっかりケレルを頼りにしている。一方ケレルにも変化があった。同じ殺人者として、彼に愛情を持ち始めたのだ。ケレルは逃走資金のためにジルに変装させ(兄ロベールに瓜ふたつとなった)セブロンを銃で襲わせた。2人の連帯感は、ジルから逃げる気を失わせていった。いつのまにかジルは、水夫殺しをも自分がしたものと思いこむようになっていった。
セブロンが町から船に戻ってくると、ケレルがカセットテープを聞いているのに驚く。驚いて咄嗟にナイフを出すケレル。セブロンはケレルがヴィック殺しの犯人だと直感する。そこへマリオが強盗の件でセブロンの元に訪れるが、セブロンはケレルの事は何も言わずにマリオに付いて行った。
警察の帰り、セブロンは酔っ払ってナイフを振り回しているケレルに出会う。ケレルをなだめると、孤独に彼はセブロンに縋り付いた。ケレルを連れ立って入ったラ・フェリアで、セブロンはロベールを見て言う。「これが私を撃った男だ。」リジアヌがケレルに走り寄るが彼はそれを遮り、セブロンとともに店を去っていく。夕方のオレンジ色の光が差し込む中、「復讐号」は錨を上げようとしていた。

-解説-
ジャン・ジュネ原作、なおかつファスビンダー監督作品ということで、ちょっとした異彩を放っている作品である。余談ではあるが、本作はファスビンダーの遺作となり、ジュネが自作品の映像化を嫌ったために彼の死後まで公開されなかったという曰く付きである。
本作は全てセットを使って撮影されている。そして一環としてオレンジの色彩が漂う夕暮れに時間が設定してある。全編に渡ってセットで取られた映像は無機質な美しさを生みだし、夕暮れという時間は夜(死)の一歩手前、死の予感を感じさせる。それはケレル自身にも感じられる。ケレルはナルシストだ。誰も寄せつけず、まるで金属や氷のような冴え冴えとした美しさを放っている。また殺人者の彼の周りには、常に死の気配が漂っている。
だがそれでいてケレルは生生しいまでの生の美しさも持っているのだ。生命力で輝かんばかりの彼の肉体は、いつもセブロンを惑わしつづける。セブロンだけではなく、リジアヌも彼の虜となっていく。
映画はまさに生と死という2つの特異点によって始まって終っているように感じられる。復讐号の入港によって生まれたこの物語は、復讐号の出港によりその幕が閉じられる。占うリジアヌの最後の言葉、「やり方が間違ってた。あんたに弟なんていなかった。」 これによって、物語はまるで最初から何も起きていなかったかのように、生まれる前へと還っていくのである。
この映画が持つ両面性は生(エロス)と死(タナトス)だけではない。ケレルはナルシストという孤独な存在にありながら、一方でその孤独に苦しむ。また、犯罪者でありながら同時に贖罪者でもある。(作中の十字架を背負った若者はケレル役のデービスの二役)そして汚れたケレルの行為に相対するかのような映像の美しさ。愛するものへの裏切り。
見た後にどうもすっきりとしない感覚なのは、きっとこれら相反するものが同時に存在する矛盾と、画面にたち込めるオレンジ色の光のせいなのだろう。オレンジ色が眠りを誘う色なのは、周知の通りである。私たちは、半ば酔ったような感覚の中で映画を見ていくことになる。このように、一枚の紙の裏と表のように引き剥がすことのできない、まったく正反対のものが同時に取り巻いているのがこの作品なのである。

-感想-
解説で大体書いてあるので簡単に。
公開当時(1989年頃?)は男性同士の行為の描写に凄い反響だったようですが、QAF見てる身としてはもう「大したことないなぁ」などと思ってしまいました…
解説にも描きましたが、無機質なセットの背景に生生しいケレル(デイビス)の整った肉体が美しく映えます。湯気のように、フェロモンが目に見えるようでした。そして、自信マンマンなくせにどこか妙におどおどした感じのところに、なにやら変なフラグが立ちそうでした(笑) そういえば「ミッドナイト・エクスプレス」でもおどおどしたような役でした。上官セブロンの視線がねちっこくて、役者さんスゴ過ぎ!(セブロン役のフランコ・ネロはマカロニ(イタリア産)・ウェスタンで有名)
ジルの相手役のローガーは巻き毛の美青年でした。波止場でジルといちゃいちゃしてたのが可愛かったです。ケレルがジルを愛するようになったのって、結局お兄さんにウリ二つだからだったんじゃないんだろうか。勿論犯罪者同士という連帯感もあったんだろうけど。ケレルとお兄さんは「愛憎表裏一体」って感じでした。
これ、今はDVDないんですね。昔英語字幕のが出てたみたいですが。面白い作品なので、ぜひまたDVD化して欲しいです。
ちなみにケレルが作品中で着ている赤いボンボンのついた帽子のセーラーは、フランス海軍のものです。私のセーラー萌えの原点がここに(笑)

余談ですが、ケレル役のブラッド・デイビスは、1991年にAIDSで亡くなられてます。バイセクシャルだという噂がありました。「ミッドナイト・エキスプレス」でゲイのイメージが付き(当時のゲイのアイコンだった)、アメリカではあまり役に恵まれず、主にフランスなど欧州で演じていたようです。明るくて優しい人だったそうです。
独特の雰囲気を持った役者さんで、普通の役をやるには却って難しいかもしれないけど、とても惜しまれます。

コメント

 

あまりに懐かしかったのでコメントします
大昔、新宿のとうきゅうシネマスクエアにはまってて、予告の映像がえらくきれいだったのに惹かれて見に行きました。確か、ジャンヌ・モローがナレーションしてたような気が・・・しかし、実際映画見て、ブラッド・デイビスどこが美形?そんなにみなさんを虜にするほどかな~と・・・エイズで亡くなってしまう少し前(多分)に出演した「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」では、マリアンネ・ゼーゲブレヒトの旦那さんで、とってもふつうの優しそうな感じだったのを覚えてます。出演作、少ない人でしたよね(これも多分)。
  • Lily 
  • URL 
  • 2005年10月16日 (Sun) 
  • [編集]
  • [返信]

 

はじめまして。コメントありがとうございます。
ナレーションは男性で、多分セブロン艦長だと思います。でも確かに一部にジャンヌ・モローのナレーションも入ってます。
デイビスは、美形…というのとはちょっと違いますが、ゲイ的にイケてるんだと思います。出演作探してみたんですがあまり見つかりません。残念です。

 

映画は未見なのですが、質問があります。
あの、コサキンの「ケレル」ギャグををご存知なのですか? ひょっとしてリスナーですか?
ちょっと動揺しています。

 

リスナーではありませんが、昔TVで2人が「ケレル」のネタやってたのを見た覚えがあります。多分、「いいとも」のトークコーナーみたいな番組だったと思います。

 

勘違いして申し訳ございませんでした。OZとリスナーと短期間に接点が見つかってしまったのかと思い、ひとりであわててました。たはは…。

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    割りと飽きやすいので感想が完走してないのも多いです(^^;
    たまに萌えが炸裂している感想もあるのでご注意下さい。(一応直前に警告文を入れています)

    画像は「ブラザーズ&シスターズ」のケヴィンことマシュー・リースさんです♡ 出演作をレビューしています。

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